痛みには、視力検査や聴力検査のように世界中の人を同じ物差しで測る方法はありません。
患者さんの痛みを判断するには、患者さん本人に直接痛みを聞く方法しかなく、
患者さんの自己申告に頼っているため、痛みに過敏な患者さんと、我慢強い患者さんでは、
同じくらいの痛みを感じておられていても違う表現をされている可能性があります。
本当に治療が必要な人が見逃されてしまうことがあります。
私たちは私たちの開発しているものが何も言わなくても痛いかどうかをわかってくれる機能を持つことから、「痛みの自動判別システム」と言えると思っています。脳波による痛みの自動判別システムは世界初です。
病院でも使え、かつ、クリニックにおいても測定可能な大きさのもので痛みをみえる化できる機器開発を目指して、医療の現場に普及しやすい機器は何かという状況を学びながら、つけ外しが簡単な小型脳波計等を参考に、患者さんに負担が少ないコンパクトな機器の開発を進めています。
データの量が増えれば増えるほど正確な判定につながるため、私たちの開発した機器を使う患者さんのデータを集めてビッグデータ化を目指す仕組みを研究しています。
私たちは誰でも使いやすい、患者さんに負担のない、
痛みの見える化を目指して、
脳から出す信号をとらえる技術の一つである脳波計を用いて
痛みを客観的に評価するシステムの開発を行い、痛みの見える化に成功しました。