Pain Measurement Laboratory

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痛み判定補助システムPMS-2開発のための医師主導治験を開始

2024.03.07 ニュース

PaMeLa株式会社は、福井大学医学部附属病院の中井國博准教授(形成外科)らの研究グループと大阪大学医学部附属病院の久保盾貴教授(形成外科)らの研究グループに痛み補助システム(通称:PMS-2)を提供し、PMS-2の性能を評価することを目的とした医師主導治験が2024年3月7日より開始されました。
本治験は、全身麻酔による手術患者を対象とし、PMS-2を用いて術後の痛みに対する鎮痛薬の薬効を客観的にモニタリングすることで脳波における手術後の痛みに対する鎮痛薬の投薬前後の変化を分析し、その妥当性を評価するものです。

治験実施に至った背景
手術後の痛みは時に耐えがたいものですが、痛みの評価は患者の申告に頼っており、客観的な評価ができる機器は未だ存在せず、多くの患者が鎮痛薬を適切に使用できず苦しんでいます。
痛みのコントロールを目的とした国際的ガイドラインが制定されておりますが、米国の調査によると、86%は術後の痛みを経験し、なかでも中等度から高度な痛みを75%が経験し、39%が1回の鎮痛薬の投薬後も中等度から高度な痛みが持続したと報告されています(注1)。患者の痛みの表出には個人差があり、時に鎮痛薬の過少あるいは過剰投与となっています。

この問題を解決するため、すでに痛み判定補助システム(通称:PMS-1)を用いて医師主導による探索的治験を実施しており、全身麻酔で手術を受けた患者が術後の疼痛に対して鎮痛薬を投与する前後で有意に痛み推定値(PS)の低下を認める結果を得、VAS(注2)、NRS(注3)と痛み推定値(PS)の変化に有意な相関を認めています。

  図:本品の構成及びPS表示方法

 

(注1)Curr Med Res 2014;30:149-160

(注2)VAS
Visual Analogue Scaleの略で、長さ10cmの黒い線(左端が「痛みなし」、右端が「想像できる最大の痛み」)を患者様に見せ、現在の痛みがどの程度かを指し示す視覚的なスケールをいう。

(注3)NRS
Numerical Rating Scaleの略で、0が痛みなし、10が想像できる最大の痛みとして、 0~10までの11段階に分けて、現在の痛みがどの程度かを指し示す段階的スケールをいう。

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