あなたのために・・・

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こんにちは、CSOの中江です。

 

今日は 慢性痛 のお話をしたいと思います。

慢性の痛みって、とても複雑な痛みなんです。
痛みは脳で感じるもの。

例えばね、切り傷や打撲といった原因がなくても、脳だけで痛みを作り出すことだってできる。
レディーガガが苦しんでいる線維筋痛症と言う病気はそのカテゴリーの病気。

私は人に説明するときに、脳が作り出したイリュージョンと説明したりする。
脳はスピーカーのように痛みを大きくすることだってできる。
もともとはたまたま落ちていた釘を踏んでしまっただけなのに、私の前に現れた患者さんの足はミイラのようになっていた。
これは CRPS と言われる難しい慢性痛の病態。

 

子供にも慢性痛がある。
私は大学病院で外来をしていた。だから、極端な症例に遭遇する。

私と同じ時間に外来をされていた先生が診察されていた患者さん。
患者さんのお母様が「あなたのためを思って・・・」と言うフレーズを連発されていたのを今でも覚えている。

客観的に見ているとお母様が患者さんを通して自己実現しようとしているだけ、
つまり「あなた(娘さん)のために・・・」は「あなた(お母様)のため。」。

強い子ならそんな親御さんでも立派にやって行けるのだろうけど、そうじゃなかったら悲惨。
子供の中にいつも葛藤が生まれ、その結果としての一つの表現型が慢性痛。
それ以外にも生きていくうえでいろいろな不都合が出るんだろうな・・と思う。

子供だけじゃない、こういういびつな人間関係からはロクなものが生まれない。

 

 

そういう理由だけでもないけれど、私は「あなたのために・・」と言うフレーズを言う人を信用しないの。
本当に私のためを思って何かして下さるような方々はそんなこと言わない。

そもそもだれかを支援したいとか助けたいとか思うのは、自分がそうしたいと思うからすることだと思う。
だから自分のため。

「情けは人の為ならず」
このことわざの意味を誤解している人が多いと聞くけれど、
人に情けをかけているようで、善行は回りまわって自分に戻って来る(「Give&Give」の記事もどうぞ)。

だから「あなたのために・・・」と言うフレーズが出だしたらその関係は赤信号

もちろん、初めに「どうして欲しいですか?」と聞くのは大人として当たり前だけど、
「自分はこんなことをしたい、こんな風に生きていきたい、こんな風に仕事をしたい。」
そう言う希望を互いに共有できてこそ、真に生産性のある関係が生まれると思う。

 

私は、PaMeLaで、私がなぜそう思うのか、なぜそうしたいのか、その理由を伝えようと努力をする。
そして、人によって要求度は変えるから、「先生不公平が嫌いって言ってるのに不公平!」って声も聞こえそう。
時に厳しいと思われるときもあるだろうけど、それは期待があるから。
特に阪大生には未来を担ってもらいたいから、時には厳しい。

それでもね、本人たちにはぜ~ったい言わない。
「あなたのために・・」なんてね。

本気で自分たちのことを考えて接してくれる人を見極められるようになってほしいと思うから。

 

 

 

 

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